
スペシャライズドから、サドルの概念を塗り替える新モデル「S-Works Power EVO with Mirror(以下、「Power EVO」という。)」が登場。
ロード、グラベル、XC(クロスカントリー)、トレイルなど、さまざまなジャンルのライダーが待ち望んだこの新作は、最新の3Dプリント技術と人間工学、そして科学的検証によって"パフォーマンスと快適性の両立"を実現しています。
Mirrorテクノロジー:あなたの「かたち」を映し出す
Mirrorテクノロジーは液状ポリマーを3Dプリントしてハニカム構造を構築し、その密度を無限に調整できる特許技術です。これにより、従来のフォームでは得られないレベルで「身体構造の反映」と「圧迫軽減」を実現しています。具体的には、14,000本のストラット(支柱)と7,799個のノード(接点)からなるマトリクスを用いて、骨盤の坐骨をハンモックのように支える設計になっており、長時間のライドでも快適性とパフォーマンスを両立させます。
最新モデルのPower EVOでは、さらに進化した設計が採用され、ストラット数は約47,000本、ノード数は約21,000個にまで拡大。40 %がバイオベース由来の液状ポリマーを用いることで、耐久性と耐吸水性(汗・日焼け止め・シャモアクリームなどに対する抵抗力)が向上し、環境負荷の軽減にも貢献しています。特に水分による膨潤を抑える設計により、長期使用においても機能劣化を防ぎ、高いパフォーマンスを維持します。

このマトリクス構造はBody Geometryメソッドに基づく人体データ(Retül測定値や圧力マッピング)を元に設計されており、「ハンモック構造」として坐骨を広い面で受け止め、血流阻害を防ぐとともに、軟部組織を効果的に保護します。
高精度なチューニングにより、ノーズ部で34 .1 %の圧力低減、坐骨周辺で圧力を28.8 %緩和するなど、実走試験でも顕著な効果が確認されています。
インビジブル・カットアウト:見えないのに効く
従来のサドルでは中央部に物理的な“カットアウト”が露出していましたが、Power EVOではこの機構を座面の裏面に内蔵。「インビジブル・カットアウト」と呼ばれる設計により、目立つ切れ込みやエッジを伴わずに中央圧迫を効果的に軽減。外観を維持しつつ、快適性を高度化しています。

実際、従来モデルの「Power with Mirror」と比較して中央部のピーク圧力を18 %低減。さらに、直近の競合製品対比では21.6 %の圧迫軽減を実現しています。
新形状と柔軟性:前後の動きに自由を
ライディング中にサドル上で前後に動きたい。
そんなライダーのニーズに応え、Power EVOはノーズ幅を1 cm拡大、レール長を2 cm延長しました。これにより、ポジショニングの自由度が向上し、スプリント時やヒルクライムでも快適に「前乗り」ポジションが可能になります。(ノーズ幅1 cm拡大型/レール70 mmは従来より2 cm延長)


また、サドル幅は130 mm、143 mm、155 mm、168 mmの4サイズ展開で、坐骨の幅や骨盤形状に応じた最適なフィッティングが可能。幅広い体格に対応しつつ自然で快適なポジションを実現します。
Body Geometry - 人間工学に基づくデザインを、科学の力で検証 -

1997年に初めて登場したBody Geometryサドルは、人間工学に基づく設計と科学的検証をサイクリング界に持ち込み、パフォーマンスの常識を根底から一変させました。以来ほぼ30年にわたり、スペシャライズドは科学者や医療専門家と協働し、パワー・効率・持久力の向上に注力するとともに、ライダーが抱える痛みや痺れといった問題にも取り組んできました。すべてのBody Geometry製品は、設計段階で人間工学を踏まえ、科学データによってその性能を裏付けられています。
そしてついに登場したのが、新世代のS‑Works Power EVO with Mirrorです。従来の泡フォームサドルと比較して、坐骨圧迫を28.8 %、ノーズ部圧迫を34.1 %軽減し、Mirrorシリーズ史上最高のサポート性能を実現しました。
すべては「バイクと一体になって走る」ため。Body Geometryの哲学は、パフォーマンス向上とライダーの身体的快適性を科学的に両立させることにあります。それこそが、このサドルに込められた真髄です。
プロの声:レムコ・エヴェネプール

「初代のPowerサドルも気に入っていましたが、EVOの完成度が高く、思わず乗り換えました。復帰戦となったブラバンツ・パイルはこのサドルで優勝しました。あのレースでは、サドルの先端に座るような限界ギリギリの状態が長く続きましたが、Power EVOのおかげで、座る位置を変えながら、長時間、全開で走れました。」レムコ・エヴェネプール(UCI世界選手権二連覇およびパリ五輪二種目金メダリスト)
Power EVOは、トッププロが実戦で実感するレベルの快適性とパフォーマンスを兼ね備えたサドルです。
どのPowerサドルを選ぶべき?
モデル名 | 特徴 | 対象ライダー |
S-Works Power EVO with Mirror | ノーズでのサポート性が高く、前後に動ける設計 | 前乗り・アグレッシブな姿勢を取りたい人 |
S-Works Power with Mirror | 安定した着座ポジションをキープ | サドル上でポジションを固定したい人 |
Power EVOは、Powerサドルの良さを受け継ぎつつ、新形状で座る位置を大きく動かすライダーに最適。ワイドなノーズと後部のウイングフレアが前方での安定性を高め、ヒルクライムやスプリントでペダリングに集中したい方にぴったりです。
S‑Works Power with Mirrorは、全長24cmのコンパクト設計と3DプリントMirror構造により、坐骨を的確に支えながらサドルとの一体感と安定性を両立したサドルです。サドル中心でしっかり座り、持続的にパワーを出したいライダーに最適です。
製品情報

- 製品名:S-Works Power EVO with Mirror
- 価格:69,300円(税込)
- 重量:221g(143cm)
- サドル全長:24cm
- 展開サイズ:130/143/155/168cm
- 素材:バイオベースMirror、カーボンレール(7×9mm)
- 対応バイク:ロード、グラベル、XC、トレイル(E-Bikeは不可)
注意事項:Mirrorテクノロジー採用サドルでは、オキシベンゾンおよびホモサレートを含む日焼け止め、シャモアクリーム等を使用しないでください。これらの化学物質は3Dプリントに使用されるポリウレタンと反応し、サドルの形状が崩れる恐れがあります。
当店では143mmサイズが7月末入荷予定です。他のサイズは現在メーカー在庫切れとなっており、8月ごろの入荷見込みです。
詳細やご不明な点がございましたら、お気軽に店頭スタッフまでお尋ねください。
スペシャライズド公式オンラインストアはこちら↓
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